
ときどき、思いつきのフェリーがいちばん楽しい計画になることがある。ある午後、私たちは気まぐれで Old San Juan から湾を渡ってカターニョへ向かうフェリーに乗ることにした。所要時間は約10分。水面の向こうにそびえる El Morro とサンフアンの景色は、それだけでも行く価値がある。カターニョは港のすぐ向かい側にあり、Bacardí の蒸留所がある町として知られている。それ以外は、正直なところ、特別な見どころが多いわけではない。
フェリーを降りた瞬間、驚くほど静かだった。ほとんどのレストランやショップは閉まっていて、通りも人影がまばら。平日の午後だったからかもしれないが、町全体が何かを待っているかのように、時間が止まったような雰囲気だった。開いているように見えたレストランは Chicky’s だけだったので、そこでランチをとることにした。
Chicky’s はフライドチキンがメインの気取らないお店。内装はシンプルで、ペースはゆったり。いわゆるファストフードと呼ぶには少し違和感があるくらいだ。サービスはゆっくりめだったが、雰囲気はあたたかく、家族経営のような気軽さがあった。料理ができあがるとマイクで名前が呼ばれ、カウンターでトレイを受け取るスタイル。
私たちはフライドチキンとフライドポテト、小さなパンロールのセットに加え、Chinese rice と Papa Asada con Queso y Carne を注文。後者はチーズとひき肉が詰まったベイクドポテトだった。
最初の印象は、どれも悪くないけれど少しおとなしいという感じ。私たちは、チキンにはちゃんとしたホットソースが必要だね、と意見が一致した。テーブルには調味料が置かれていなかったので、カウンターへ行って聞いてみると、ソースやケチャップ、マヨネーズは各25セントで販売しているとのこと。プエルトリコのローカルホットソースである pique を4つ購入したら、途端にすべてが生き生きとした味わいに変わった。
特にチキンは、辛さが加わってからが本領発揮。外はカリッと、中はジューシーで、ソースと合わせるとぐっと風味が引き立つ。ライスは付け合わせとしてバランスが良く、Papa Asada con Queso y Carne は私たちには少し重たかった。
全体としては、カターニョでのランチとしては十分満足できる内容。Chicky’s のためだけに遠回りすることはないかもしれないが、ランチタイムにカターニョにいるなら、堅実な選択肢だと思う。忘れずにソースを頼むこと。
Chicky’s, 182 Barbosa Ave #198, Cataño, 00962, Puerto Rico






